Twitter / やまもといちろう: っていうか、炭素って燃えないよね。
南京都高校の入試問題に端を発した発言で、十分突っ込まれているのでもう余り突っ込むつもりはないのだが、少し別の視点から。原子核物理学や天体物理学において炭素が燃えるプロセスは普通「炭素燃焼過程」と呼んで、恒星内部の核融合反応として知られている。
http://en.wikipedia.org/wiki/Carbon_burning_process
この炭素燃焼過程が起こるには6*10^8 Kくらいの温度が必要で、この過程の生成物としてネオン、ナトリウム、マグネシウム、そしてたまに酸素ができる。ちなみに、この炭素自体は非常に安定している原子なので、炭素燃焼が頻繁に起きることはない。もしも、炭素燃焼が簡単に起きてしまうと、僕らの体を構成する原子が出来なくなってしまうのだ。
そしてこの炭素燃焼過程の後の核融合反応だが、星の質量が十分にある場合は、ネオンやナトリウムの生成物自体も燃えて最終的に鉄やニッケルなどができるのだ。質量数56の原子核を持つ鉄は、最も安定した原子の一つなのだ。
地球に鉄が豊富にあるというのは、このような恒星の元素合成過程を経て生成された鉄が、星の最終進化の形としての超新星爆発などで飛び散り、更にその破片が重力により集まって出きたということなのだ。地球内部はそいった他の恒星で元素合成されたはずの鉄によって、鉄合金の内核とその周りを取り巻く液状の巨大な鉄の外核として形成されている。
思いっきり専門書になってしまうのだが、以下の本が星の進化と元素合成についての古典的決定版である。
Principles of stellar evolution and nucleosynthesis
Donald D. Clayton
http://bit.ly/8xa1W6
突然解説を始めるkashinoさんの強引さに惚れた